朝井リョウ「スター」の途中までの感想

最初主人公二人の事を「いけ好かない二人だな」って思いました。若くして賞取ってるなんてやだなって思います。尚吾は特に生意気だなって。都会生まれで、意見をバンバン言う。これはきついです。自分が駄目出しされてるような気がする。

自分は特に、創作において努力している人の厳しい意見が苦手みたいですね。自分も一時的にそういう状態になったりするくせに。たぶん本当の事だと感じているから苦手なんだと思いますね。あと、創作において「意見の交換」ていうのをした事がないから、ていうのもありますね。泥遊びにして痛いみたいな感覚があると思います。でも、完全に泥遊びなんやろ?て言われるのもググ…!てなるという。

 

田舎の島で過ごす鉱を見て、鉱はすぐに好きになりました。

あまり自分がなく、怠惰ぎみ。田舎生まれ田舎育ち。方言。田舎でも少し凄い特殊な能力がある事を誇らしく思っている。都会と違って、いつでも受け入れてくれる田舎になびきかけている。凄い親近感が湧くじゃないですか?

 

Youtuberの星野料理長の方が圧倒的に知られているという現実に打ちのめされるシーンはもう文章自体が面白いです。しかも、一気に物語が動いたなって思います。

プロボクサーから連絡があった時、凄くワクワクしました。オオオオってなってじわっと来ました。昔から、「助っ人お兄さん」の概念が好きなんですよね。そして、星野と同じく、「スター」。

 

尚吾はでも、頑張っている境遇の人に、凄く好かれるだろうなって思います。自分も頑張って気が張っている状態に身を置いていたら、尚吾を好きになって鉱をすこし軽く見ているでしょう。ああはなりたくない、と。

 

そして、今ふぬけた状態にいる自分でも、鉱(=怠惰な自分)と同じく星野料理長に折れてしまって、Youtubeに興味を持つ尚吾を見て、尚吾を好きになりかけています。

 

スター。星っていうのは自分の中で「幻想」としてのイメージが強いです。

星野料理長は明らかに商売人としてスター(Youtuber)をやっています。でも、本当はどういう人なのか。かっこいい一面があるのか。

プロボクサーの長谷部要はかっこいいストイックなままでいてくれるのか。それとも喋ってみると意外と俗っぽいのか。なぜ連絡を。

明らかに才能ある存在として名前が出されている第三の男「泉」は、台風の目となるのか。

 

Youtubeを始める二人は、ラスト、どう映画と向き合うことになるのか。

泉が二人を引き合わせるのか?それぞれが大きくなってYoutube上でぶつかり合うのか?鐘ヶ江誠人は、尚吾を見てなんと言うだろうか?人物が別々の場所でそろって、物語が動き始めて…!

 

今はこんな感じです。楽しみです。 会社の昼休みとか、通勤時間とかに読んでいるので、全然進まないです。本当に申し訳ないんですけど、今読書できる量が昔よりも明らかに落ちていて、地の文で読み飛ばしてしまっているところがけっこうあります。ここが大事だと分かっているのですが…

二回、三回と読みますので、その時にしっかり読もうと思います。許してください。